自分たちの企画で、時間を超えた
対バンではなく、自分たちで組んだ企画ライブでした。持ち時間を管理するのも自分たちの仕事です。それなのに超えました。誰かに押し付けられた進行ではなく、自分で決めた進行で超えたので、言い訳のしようがありません。
ここでは、何が原因だったのかと、その場でどうしたのかを書きます。一般論ではなく、自分がやってしまったことの話です。
原因1: 曲の尺を短く見積もっていた
セットリストを組むとき、音源の長さを足し算していました。これが間違いでした。
実際に演奏すると、音源より長くなります。イントロで少し溜める、間奏でアイコンタクトを取る、曲の終わりに余韻を残す——どれも 1 曲あたりでは数秒から十数秒の差です。でも曲数ぶん積み上がると、無視できない長さになります。音源の合計時間は「最短で演奏した場合の値」であって、本番の値ではありません。
原因2: その場で演出を足した
もうひとつは、予定になかったものを本番で足したことです。アンコールと、その場のノリで決めた演出。盛り上がっているときに「やろう」となるのは自然なことですが、その判断をした時点で残り時間を把握していませんでした。
足す判断そのものが悪いとは思いません。悪いのは、足すかどうかを決める材料が手元に無かったことです。
その場では、曲を削った
気づいた時点でできることは限られていました。MC を削るには足りず、結局は残りの曲を減らして収めました。
削る曲をその場で決めるのは、思っている以上にきついです。演奏する側の集中が切れますし、曲順は前後のつながりで組んでいるので、1 曲抜くと流れが変わります。準備していない即興の判断で、ライブの後半の設計が崩れました。
いまやっていること
再発防止としてやっているのは、ひとつだけです。曲ごとの尺を入れて、合計を自動で出すようにしました。
手で足し算していたころは、曲を入れ替えるたびに計算し直すのが面倒で、結局やらなくなっていました。自動で合計が出れば、曲を動かした瞬間に「入るか、入らないか」が見えます。判断の材料が常に手元にある状態にする、というだけの話です。
ちなみに、この不便さが、セトリー(Setlii)を作りはじめたきっかけのひとつです。自分が同じ失敗を繰り返さないために作りました。
次に同じ場に立つ人へ
伝えたいことは 2 つです。
ひとつは、音源の長さを本番の長さだと思わないこと。演奏は必ず長くなります。曲数が多いほど差は開きます。
もうひとつは、本番で何かを足すなら、残り時間が見えている状態で決めること。足すこと自体は悪くありません。見えないまま足すのが危ないだけです。